執筆者:後藤ようこ
後藤 ようこ取締役副社長
スキル
- ランディング(執筆)
- ディレクション
- コンサルティング
大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。
<記事の概要>
ホームページを構築していくにあたり、最も重要なことは『目的』と『目標』。『目的』は『なんのためにウェブサイトを立ち上げるか?』ということであり、『目標』とは、『目的を達成するための物理的な指標】です。目 次
1ホームページ制作がよくわからない方へ
当社では、日々、新規のお客様より多くのご質問やご相談をうけることがあります。それらご質問やご相談は多岐にわたり、その内容はさまざまですが、『初めて制作するので、よくわからない』という声が多くきかれます。
当然のことながら、中小企業における販促物(ウェブサイトやパンフレットなど)の製作工程には正解などはありません。数々の業者さんごとにやり方は異なり、各企業の個性が出るところかもしれませんね。
今回は、そんな中でも、ウェブサイト制作のフローにあわせて、考えておきたい大切なポイントをコラムにまとめてみたいと思います。なぜなら、ウェブサイト制作は紙媒体であるパンフレット制作と異なり、実に多くの事柄に注意を払わなければならないクリエイティブだからです。
みなさんも一度は耳にしたことがあると思います。
ドメインやサーバ、WordPress(ワードプレス)など、ウェブサイト制作の現場は実にカタカナ語が多い!
これがさらに、初心者には抵抗を感じるところかもしれません。
なので、私は、ウェブサイト制作においては、専門的な部分は業者さんにおまかせすれば良いと考えています。インターネットの世界もウェブサイトの世界も、めまぐるしく変化しています。所詮、最新のトレンド情報に追いついていくのは至難の技です。だからこそ、信頼できる業者さんを見つけて、そこにおまかせするのが最も効率が良いと思います。
しかし、お客様側が、”いの一番”に考えなければならない事が一つあります。
ここからは、お客様が最も考えなければならないポイントについてご説明いたします。
2ホームページを立ち上げる目的と目標
ウェブサイトを構築していくにあたり、最も重要なことは『目的』と『目標』だと考えています。
『目的』と『目標』は、一見、同じように見えますが、大きく異なります。
『目的』は『なんのためにウェブサイトを立ち上げるか?』ということであり、『目標』とは、その『目的を達成するための物理的な指標』です。
なので、『目的』と『目標』の両方がセットで掲げられなければなりません。
そして、『目的』がぶれると『目標』もぶれてしまいます。ですから、まず先に設定すべきは『目的』です。
では、具体的に『目的』と『目標』について考えてみましょう。
例えば、ウェブサイト立ち上げの『目的』を新規顧客の獲得するため、としたとします。ここでいう新規顧客とは、これまで一度も取引したことの無い顧客を増やすことであり、そうなると、できるだけ多くの人にウェブサイトを閲覧してもらうことが目的となります。
次に、それを踏まえて『目標』を立ててみます。
3短期目標・中期目標・長期目標
目標はできるだけ具体的なものが良いでしょう。さらには、短期目標・中期目標・長期目標と、3段階に分けて設定するほうが良いと思います。
例えば、短期目標。
これは、3〜6ヶ月の間に達成できる目標が良いです。新規で立ち上げるウェブサイトは、結果として現れるのに時間がかかります。なので、3〜6ヶ月くらいの間に達成したい指標を設定します。
具体的に言えば、『月に1件は新規の問い合わせ電話(もしくはメール)をもらう』などという感じです。必ず、評価できる具体的な数値で設定します。
次に、中期目標。
これは、短期目標よりも、さらに高い目標にします。立ち上げより、1年後をイメージして立てると良いです。『週に1〜2件、新規の問い合わせ電話(もしくはメール)をもらう』などです。短期目標よりもハードルが高く、現実的な目標値にします。
そして、長期目標。
これは、立ち上げから1〜2年くらい経過した時に、どうなっていたいかを想像します。例えば、『ネット広告なしで新規の問い合わせ電話(もしくはメール)を量産できるようにする』などです。長期目標は、少し漠然としていてもいいかもしれません。なぜなら、途中で目的・目標の再設定などが行われる可能性があるからです。大事なのは、短期目標と中期目標です。必ず、これらが達成できているか、できていないかを振り返りながら、ウェブサイトを運営していく必要があります。
4目的・目標を達成するための具体策
次に、『目的』『目標』を達成するための具体的立案について書いていきます。
『目的』『目標』は、立てるだけでは意味がありません。
これらを達成するための具体策を考えなければなりません。週に1件の問い合わせを実現するためには、何をするべきかを考えていきます。そのためには、評価するものさしも必要です。評価するものさしとは、アクセス解析などの評価ツールの活用です。立ち上げから、どれくらいの人に見られているか?どんなページが見られているか?などの、評価を重ねていかなければなりません。時に、人は目標は立てるけれど評価を怠る場合があります。それでは目標を立てた事にはなりませんので気をつけましょう。
上記の通り、アクセス解析でアクセス状況を把握しながら、さらに結果を出すための具体策を考えていきます。コンテンツの量産やキーワードの見直しなど、状況に併せて考えていきましょう。この部分は専門的な知識が必要ですので、制作会社にアドバイスをもらいながら進めていくのがベストです。
大事なのは、トライアンドエラーを繰り返す事です。
何かを追加したら、それを評価して、再考する。
この繰り返ししか、ウェブサイトで結果を出す方策はありません。
5最初に、目的・目標を立てる理由
最後に、ウェブサイト制作において、なぜ『目的』と『目標』を先に決めることが重要であるかの、最も重要な核の部分をご説明します。
なぜ最初に『目的』と『目標』を定めることが大事かというと、これらの内容によって、どのようなウェブサイトが必要であるかを決めていくためです。
『目的』と『目標』を達成できるようなウェブサイトになっていないと、それは永遠に達成できません。設定された短期目標が達成できるためには、どれくらいのコンテンツ量が必要で、どんなデザインが必要なのか….
ここを見極めるために、当社では、最初にこれらを確認します。
そして、私達は、最初の設計が、お客様の『目的』にあっているかを踏まえてご提案しなければなりません。
短期目標を達成するためには、圧倒的にコンテンツが足りなかったり、逆にオーバースペック(過剰)の場合もあるのです。できるだけコストを抑えながらも、必要かつ十分なコンテンツやデザインになっていないと、折角たてた目標は達成できません。お客様と制作会社の認識を合致させるためにも、最初に『目的』と『目標』を設定することをおすすめします。