執筆者:後藤ようこ
後藤 ようこ取締役副社長
スキル
- ランディング(執筆)
- ディレクション
- コンサルティング
大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。
<記事の概要>
中小企業の事業継続のためには、定期的な売上の確保が必要。それを達成するのは、やはりウェブサイトが中心になるべきだと考えています。サイト全体の構成を見直して営業に強いサイトづくりを目指しましょう。目 次
1中小企業の倒産で一番多い原因は、販売不振
企業活動の中で、最も重要であり、かつ譲れない大命題は『事業継続』です。これらは、端的にいえば“会社を潰さなさい”ことであり、コンスタントに仕事が舞い込んでくる仕組みづくりが経営者の一番大切な仕事である事を表しています。
一つ興味深いデータを見てみたいと思います。
中小企業庁のウェブサイトには、定期的に倒産状況というエクセルデータが公開されています。これらをダウンロードしてみると、平成24年〜平成30年までの間に倒産した中小企業数が数値で閲覧できます。
なかでも興味深いのは『原因別倒産状況』という一覧表です。
ここには、倒産する主な原因別に、中小企業の倒産実数が集計されています。
この原因別を少しリストアップしてみます。
1)放漫経営、2)過少資本、3)連鎖倒産、4)既住のしわよせ、5)信用性の低下、6)販売不振、7)売掛金回収難、8)在庫状態悪化、9)設備投資過大、10)その他の10分類に分けられていることが見て取れます。
その中で、実数の多さで、特に目を引く項目があります。 6)の販売不振です。
これら10項目の中で、最も倒産総数が多いのが、この販売不振で。その数字の大きさは桁が違います。
会社経営、および事業継続というのは、様々な要素が揃い、上手く歯車が周っている結果起こるものです。基本的な要素である、人材の確保や売上、そして経費の3点セットは中小企業にとっては、必ず頭に入れておかなければならないものですが、中でも『売上』が潤っていれば、だいたいのことは乗り切れます。
しかし、この『売上』が不振になると、瞬く間に倒産リスクを上昇させるのです。これが、この中小企業倒産状況のデータからも、如実に見て取れます。
2安定経営のための営業・販売強化は不可欠
それでは、次に販売不振に陥らないためには、どうすればよいかの話にテーマを移したいと思います。
安定経営のためには、必然的に、営業および販売強化が必要です。
そしてこれらは、緩急つけずに、常に一定の量とスピードで歯車が順調に回っていることが不可欠です。
多くの中小企業には、かならずサービスや商品を販売する営業マン(および販売員)が存在します。もちろん、営業マンがいない企業もあるでしょう。しかし、その場合は、営業マンにかわる営業の入り口や導線が用意されているはずです。
資本主義の日本社会の中で、さらに、これほどまでにサービスや商品が溢れているのですから、何もせずに黙っていても売れていくのは、よほどの知名度やブランドのある企業だけでしょう。当然のことながら、そのような企業も、売れるまでには紆余曲折を経て、そのポジションを獲得しています。
どんな企業であっても、必ず、販売網の入り口は営業であり宣伝・広告です。
それが上手く周っているか周っていないかで、中小企業の売上は見事に左右されるのです。
それでは、今、この営業および宣伝・広告がどのような方向に向かっているかについて見解を述べたいと思います。
実は、世の中は広告で溢れています。
そして、それらの多くにインターネット広告が関わり、大きな影響力を持っている事を押さえて置かなければなりません。
一昔前の広告といえば、テレビCMや雑誌広告、新聞折込やポスティング、タウンページ、駅前看板、電柱看板など、比較的アナログなものでした。
いずれも多額のコストがかかるうえに、看板のたぐいのものにおいては、見てもらえるエリアが限られています。必然的に大きな資本をもち、宣伝広告にお金をかけられる企業が突出し、小さな資本の小さな会社は埋没し競争に参加さえできませんでした。
しかし、インターネット広告の登場により、どんなに小さな中小企業であっても、ネット上では大企業と仕事を奪いあう事ができるようになりました。
むしろ、小さな企業ほど、ニッチなジャンルもしくは隙間を狙ったユーザー層を見方につけることで、ユニークなポジションを築く事もできるようになっています。
さらに、インターネットの世界では、自社のサービスや商品を、よりインタラクティブに告知することができます。SNSの存在および普及は、これも加速させました。
一度印刷したら、次に印刷するまで内容を刷新することのできない紙媒体と違って、情報の入れ替えが自由にでき、ユーザーとの双方向のコミュニケーションさえも可能にしたインターネットでの宣伝・告知は、もはや中小企業の大きな武器であると言えるでしょう。
そして何よりも、努力すればするほど、結果がついてくる宣伝・広告媒体としては、ネット媒体がもっとも秀でています。
3努力すればするほど結果(売上)を生み出すネット戦略
それでは、当社のお客様のお話を踏まえながら、インターネットで結果(売上を生み出す)を生み出す戦略について話を進めたいと思います。
当社では、企業の営業活動に関わる販促物の制作および宣伝・広告に関するお仕事を承っています。紙媒体とネット媒体では、現在のお仕事の比率から言うと、6:4で紙媒体の方が若干多いかもしれません。
しかしながら、ネット媒体での宣伝・広告に関わるサポート数は年々増加し、最近では、より結果の出るウェブサイト提案を主軸としています。
特に、自社のウェブサイトのアクセスアップ。
一昔前はSEO対策などという言葉が使われましたが、現在では、ほぼ「死語」になってきているようです。
大手検索エンジンGoogleの検索精度の向上や、度重なるガイドラインの変更により、小手先だけのSEO対策はほとんど無効になりました。
よって、より一層、Googleはコンテンツの質と量、そして更新頻度やアクセス数など、より人間の目に近い判断基準で上位表示させています。その結果、検索ランキングもコロコロ変わります。
昔は、このワードで1ページ目にあったのに、最近は4ページめくらないとでてこなくなったなど、放おっておいても上位に表示されなくなってしまっています。
逆に良質なコンテンツを随時追加している中小企業は、どんどん結果を出しています。(良質なコンテンツを)更新すればするほど、希望のワードで上位に出てくるようになり、必然的にお問い合わせも増えているのです。
つまり、努力を惜しまない中小企業は、努力すればするほど結果がついてきて、努力せずに放置しておく中小企業は、どんどんネットの世界から取り残される、強烈な弱肉強食の世界が展開されています。
4営業強化のためのネット戦略の具体策
それでは、具体的に何をすればいいのかを少し簡単に触れておきましょう。
まずは、サイト全体の構成を見直す事が大事です。
どんなワードで、どんなページが用意されているか、重複コンテンツはないか、適度な文字数でサイトが構成されているか、などなど、最低限、これくらいは確認し改善しなければなりません。
これまで、なんとなくサイトを作成していた中小企業のサイトは、これらを見直す必要があるでしょう。
さらに、文字数は、1ページあたり2,500文字以上を目指すのがベストです。
極端に短い文章で作られたサイトは、良質なコンテンツとしてみなされませんので、Googleからの評価は得られません。
また、ブログやコラムなど、定期的に更新できるコンテンツの強化も必要です。むしろ、この持続可能なブログ戦略こそ鍵かもしれません。
よって当社では、そんなお客様向けに、ブログの加筆サポートもしています。
お客様が書いたブログを、プロのライターが良質な記事になるよう、加筆し整えるサービスです。これは、効果がすぐでるものなので、失敗の少ない取り組みだと思いますので、ぜひお問い合わせください。
そして、これら有益なコンテンツを量産する方法ですと、Googleからの評価が落ちにくくなります。是非、今すぐ取り組んでいただければと思います。
改めて表明することでもありませんが、中小企業にとって、営業や販売の入り口はウェブサイトを柱にすべきだと常に考えています。これは、ここ十数年変わらぬ世の中の傾向です。
時に、SNSがあるから良いとか、ネットからはお客様はこない、という先入観がある方がいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。あくまでも、SNSはスポットでの集客には有効ですが、SNSで取り込んだユーザーを自社のファンにさせるためには、きちんとしたウェブサイトが重要です。
中小企業の事業継続のためには、定期的な売上の確保が必要ですし、それを達成するのは、やはりウェブサイトが中心になるべきだと考えています。