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後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

Googleビジネスプロフィール【知らないと危険】知らずに違反!? Google口コミ依頼の正しいルールと注意点

  • 2025年03月19日
  • ノウハウ

<記事の概要>

Google口コミは店舗の集客に大きく影響する重要なサービスです。ただし、使い方を間違えると法律に違反することも。この記事ではステマ規制のポイントと正しい口コミの集め方を解説します。

1Google口コミが売上を左右する時代に!

今や、お店選びに欠かせないGoogle口コミ。
良い口コミが増えれば、新規のお客様の来店につながる大きな要素になります。

先日、『口コミを書いてくれたら5000円の割引やクオカードをプレゼント』という手法で口コミを集めようとした企業があったとニュースにとりあげられました。

覚えておこう

このケースは、消費者庁が問題視しステルスマーケティング(ステマ)と判断。措置命令がだされました。
消費者庁ウェブサイト

では、なぜこのような方法が問題になったのでしょうか?
そして、違反せずに正しくGoogle口コミを活用するにはどうすればいいのでしょうか?

本記事では、ステマ規制のポイントと、Googleビジネスプロフィールを活用した適切な口コミの集め方について解説します。

ただ、このニュースから改めてわかった事は、これほどまでに口コミには価値があるということです。正しい知識で、Google口コミを最大限活用し、売上アップに取り組んでいきましょう。

2最近話題になった「ステマ口コミ」のニュース

記事

“ステマ投稿”依頼した歯科医に措置命令…星5つのグーグルマップ口コミで5000円の割引・クオカード 消費者庁(FNNプライムオンライン)


以下、引用・・・

星5つがついたGoogleマップの口コミ。
来院者にステマ投稿を依頼した歯科医院に、措置命令が出されました。
本件は、Googleマップの口コミ投稿のステルスマーケティングという事案になる。★5を投稿することなどを条件に、役務にかかる治療費の5000円を割り引く。

消費者庁によりますと、このクリニックは2024年5月から9月にかけ、来院者に星5つの口コミ投稿を依頼。それと引き換えに、歯列矯正の総額から5000円割引したり、クオカードを提供したりしたということです。9件の口コミについて、ネットなどで広告と気づかれないように宣伝をするステルスマーケティング、いわゆる“ステマ”と認定。景品表示法違反に当たるとして、運営元に再発防止などを求めました。

なぜ問題になったのか?

スマホと男性本来、Google口コミは、「利用者のリアルな声」として信頼されています。
Google口コミに書くことで、一切、報酬などは得られません。あくまでもユーザーの「役立つ情報を発信したい」という思いが反映されているものです。

そのため、店舗側が報酬を渡して意図的に良い評価を増やすと、消費者が「実際よりも良い店だ」という情報が意図的に作られてしまいます。それによって消費者は、大きく誤解する可能性があります。今回の上記の歯科医院のケースでは、

  • 星5つの口コミ投稿で特典を提供
  • 広告であることを明示せず、消費者を誤認させる行為

この2点が問題視され、「景品表示法違反」として措置命令が出されました。

本記事で解説すること

では、Google口コミを依頼する際に、どこまでがOKで、どこからがNGなのでしょうか?

この記事では、

  • ステマ規制のポイント
  • 口コミを依頼するときの法律上の注意点
  • 違反せずに正しくGoogle口コミを活用する方法

を解説していきます!

ポイント

口コミを広告として扱う場合、明示しないと違反になるよ。

3「措置命令」とは?違反するとどうなる?

「措置命令」とは?

「措置命令」とは、消費者庁が景品表示法違反をした企業に対して出す行政処分のことです。

簡単に言えば、

  • 違反行為をやめなさい
  • 再発防止策を講じなさい

という指導命令です。

措置命令が出ると

措置命令が出ると違反行為の是正が命じられます。具体的には、口コミ操作などの行為をやめたうえで、再発防止策を講じる義務が発生し(社内ルールの見直しなど)、命令内容が公表されます。

これらは、企業としての信用低下につながりますので、企業側としては、ぜひ避けたいことですよね。措置命令は、「やめれば済む」ではなく、対策まで求められるのがポイントです。

措置命令を受けた企業のリスク

措置命令を受けた企業には、以下のような大きなリスクがあります。
なにか起こってからでは、「知らずにやった」では済まされません。
「よく知らなかった…」「他のお店もやっているから…」では、法的責任を免れないので、Google口コミの運用は、しっかりと法律を理解し、適切な方法で行うことが重要です。

企業の信用が低下し集客に悪影響

「ステマで処分されたお店」としてニュースに取り上げられれば、消費者の信頼が大きく損なわれることになります。特に、Google口コミを重視する店舗にとっては致命的です。

再発防止策の義務が発生します

消費者庁から「今後、同じ問題が起きないように対策しなさい」と指導されます。違反を放置すると、さらなる調査や監視対象になる可能性もあります。

命令を無視すると罰則もあります

措置命令自体に罰金はありませんが、命令を無視すると刑事罰の対象になります。最悪の場合、企業の代表者が懲役刑を受ける可能性もあります。(2年以下の懲役または300万円以下の罰金)

根拠法:​景品表示法第36条​

​措置命令に違反した者は、2年以下の懲役または300万円以下の罰金に処される。​​措置命令は、違反行為の是正と再発防止を求める行政処分です。これを無視すると、上記のような刑事罰が科される可能性があります。

内閣府ウェブサイト

4どこまでが違反?ステマ規制と法律解説

ステマ規制とは?(2023年10月施行)

ステマ(ステルスマーケティング)の定義

「広告であることを隠して宣伝する行為」がステルスマーケティング(ステマ)と呼ばれ、2023年10月から景品表示法の「不当表示」の一種として規制対象になりました。
消費者庁は、広告であることを明示しない宣伝行為が、消費者の自主的かつ合理的な商品・サービス選択を阻害する可能性があるとし、ステマ規制を導入。企業がインフルエンサーなど第三者に商品やサービスの宣伝を依頼する際には、広告であることを明示することを定め、しない場合、ステマと見なされる可能性があります。

消費者庁ウェブサイト(情報ソース)

ステマに該当するケース(NG例)

  • 企業が商品を提供し、報酬を渡して投稿させる(例:星5の口コミで500円割引)
  • 企業が自作自演で口コミを投稿する(サクラレビュー)
  • 企業と関係のある人(従業員・関係者)が「一般の消費者」を装って投稿

ステマと判断されるポイント

  • 消費者に「自主的な意見」だと誤認させていないか?
  • 広告であることを明示しているか?
  • 投稿者に報酬や特典を渡していないか?

ポイント

口コミはあくまで“自主的な評価”でなければならない。

5ステマ規制と景品表示法の関係

景品表示法とは?

景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)は、消費者が誤認するような宣伝・表示を規制する法律です。ステマはこの法律の「不当表示(優良誤認)」に該当します。

消費者庁(景品表示法)

「優良誤認」とは?

「優良誤認」とは実際の評価よりも良く見せる表示のことです。
たとえば、お店の口コミ評価が高くても、実際は報酬をもらって書かれた投稿が多数だった場合、実態と異なる口コミが「広告」として消費者に影響を与えますので、景品表示法違反となる可能性が高くなります。

違反した場合のリスク

  • 消費者庁から措置命令を受ける(違反行為の是正+再発防止の義務)
  • 企業名が公表され、信用が低下する(ステマをした企業としてニュースになる)
  • 悪質な場合、罰則の対象となる(措置命令を無視すると刑事罰の可能性あり)

6企業・店舗がGoogle口コミを依頼するときの正しいやり方

OKな依頼方法(合法なやり方)

Googleの口コミは「お客様の率直な意見」であることが重要です。
そのため、以下のような方法でお願いするのは問題ありません。

『率直な感想をGoogleマップに投稿していただけると嬉しいです!』と伝える。

特典、謝礼、報酬を付与せず、あくまで自主的な口コミ投稿を促す形ならOKです。

『口コミを書いてくださると励みになります!』と伝える

口コミを投稿するかどうかはお客様の自由。書かなくても問題ない前提ならOKです。

『PRとしてレビューをお願いします!』と伝える。

広告として依頼する場合は、「PR」「広告」などを明示すれば問題はありません。その場合、「本レビューはPR投稿です」という注釈を明示しなければなりません。」

ただし、Google口コミの投稿欄に「PRです」という表記は現実的ではありません。あくまでも自社のホームページ内に記載する程度に留まると思います。

ポイント

口コミ投稿の自由を保証し、報酬を渡さないならOK!

7企業・店舗がGoogle口コミを依頼するときの間違ったやり方(違反になる可能性あり)

以下のような方法で口コミを依頼すると、ステルスマーケティング(ステマ)規制や景品表示法違反になる可能性がありますので注意しましょう。

「星5の口コミを書いたら500円引き!」

特定の評価(★5)を求めるのはNGです。口コミの公平性を損なうため違反リスクが高いのでやらないようにしましょう。

「投稿してくれたら○○をプレゼント!」

投稿の内容を問わず、報酬を提供して口コミを書かせる行為もNGです。広告とみなされます。

「悪い口コミは書かないでください(削除依頼もNG)」

口コミを操作しようとする行為は、Googleのポリシー違反+ステマ規制違反に該当します。このような依頼はしないようにしましょう。

ポイント

口コミの内容や評価を誘導する依頼は違反リスクが高い!

8正しく口コミを増やすための工夫

ステマ規制法を知らずに違反すると、措置命令や信用低下のリスクがあります。Google口コミを依頼する際は「広告表記」と「報酬なし」に注意しましょう。適切な方法で口コミを集めることが、長期的な信用につながります。

店舗で自然に口コミを促す

「Googleマップで当店のレビューをお聞かせください!」と店頭ポスターに記載しましょう。レシートやショップカードに「Googleマップの口コミはこちら」とQRコードを載せるのもいいでしょう。QRコードで簡単に口コミが投稿できるページに誘導しましょう。

SNSや公式サイトで口コミの重要性を伝える

「お客様の声が私たちの励みになります!」などとSNSで発信しましょう。

「口コミを通じてサービス改善に活かしています」と誠実なメッセージを掲載することで、自然にポジティブな口コミがうまれます。

良い口コミが自然に集まるサービス向上

口コミは強制せず、接客やサービスの品質を向上させることが王道の対策です。来店したお客様がサービスに感動して、自分たちの感動をシェアしたいと思わせることが一番の近道です。また、既存の口コミには丁寧に返信し、信頼度を高めるようにしましょう。

ポイント

自然に口コミを書いてもらえる環境を作るのがベスト!

9Googleビジネスプロフィールの正しい活用方法

Googleビジネスプロフィールを最適化すると、自然に口コミが増える!

Googleビジネスプロフィール(GBP)は、お店の情報を正しく伝え、集客につなげるための重要なツールです。しかし、「口コミが増えない」「低評価が多い」と悩んでいる店舗も多いのではないでしょうか?

実は、Googleビジネスプロフィールを最適化することで、自然に良い口コミが集まりやすくなります!

では、違反せずに口コミを増やすための具体的な方法を見ていきましょう!

違反せずに口コミを増やすには?

プロフィール情報を充実させましょう。

お客様が「信頼できる」と感じるプロフィールを作りましょう。

  • 正確な営業時間を設定しましょう。誤った情報があると、低評価につながることも。不定期な営業時間や祝日の設定なども注意が必要です。わざわざ足を運んだのに定休日だった・・・となるとネガティブな口コミを誘発してしまいます。
  • メニュー・料金を記載しましょう。事前にメニューや料金などの情報を知っていると、来店後の満足度が上がりやすいです。特にオフィシャルサイトが無い店舗はGoogleビジネスプロフィールに掲載しておきましょう。
  • 高品質な写真をアップロードしましょう。店内・料理・スタッフの写真があると安心感アップします。他のユーザーがアップする写真もいいですが、店舗として綺麗な写真をアップすることも重要です。

投稿機能を活用して、定期的にお知らせを更新しましょう。

Googleビジネスプロフィールの「投稿機能」で情報を発信!

  • 新メニューやキャンペーン情報を投稿しましょう。(リピーターの来店促進に貢献します。)
  • イベントやお得情報を定期的に更新しましょう。(お客様との接点を増やすことができます。)
  • お店のこだわりやストーリーを発信しましょう。(ブランド価値を高めることにつながります。)

お客様に自然に口コミを書いてもらいやすい環境を作りましょう。

口コミを書いてほしい」と伝えるだけで投稿率が上がります。

  • 店頭に「Google口コミお願いします!」とポスターを設置
  • レシートやショップカードにQRコードを載せましょう。(スマホで簡単に口コミ投稿可能)
  • スタッフが「もしよろしければ、口コミをいただけると嬉しいです!」と一言伝えましょう。

NG例:報酬を渡して口コミを書いてもらう(ステマ規制違反)

口コミに丁寧に返信し、信頼感を高めましょう。

口コミに対して「しっかり返信するお店」は信頼されやすい!

  • 良い口コミには「感謝の気持ち」を伝えましょう。イメージがアップします。
  • 悪い口コミには「誠実に対応」し、改善策を示しましょう。
  • 返信を続けることで、口コミ投稿を促進できます。(返信率が高いお店は好印象を与えます。)

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詳しくはこちらの記事を御覧ください。

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後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

後藤 ようこ取締役副社長

スキル

  • ランディング(執筆)
  • ディレクション
  • コンサルティング

大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。

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