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後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

Q&A印刷物に使用できる写真素材の画質とは

<記事の概要>

パンフレットやカタログの印刷に使用できる写真素材の解像度に注意が必要です。適切な解像度の写真素材を使用しないと、仕上がりがピンぼけに。印刷に使用できる写真の解像度について解説しました。

1印刷に使用できる画像の解像度

企業の会社案内パンフレットやチラシ、リーフレットなどの印刷物を作成する際、その仕上がり品質を大きく左右するのが誌面に使用する写真の品質です。ピンボケ写真はもってのほか、写真の解像度が低い写真などを使用すると、印刷した時に写真が粗くなってしまい、見た目の印象が悪くなってしまいますので注意が必要です。

まずは、印刷に使用できる写真素材の解像度について抑えておきましょう。

印刷物に使用する写真は、最低でも150dpi以上の解像度が必要です。

解像度

解像度とは、画像の精細さをあらわす数値のことです。
dpi(dot per inch)や、ppi(pixel per inch)という単位が使用され、ピクセル(ドット)が1インチ(=25.4mm)にいくつ並んでいるかを示している数値です。この数値が大きければ大きいほど、画素の密度が高くなるため高精細になります。

例えば、ウェブサイトに使用している画像を使いたいという方も多くいらっしゃいますが、ウェブサイトに使用する画像は、読み込み速度を早くするために、画質を落として書き出しという作業をしています。そのため、その多くが72dpiと低画質のため、印刷物に使用すると、仕上がり後に「ピンぼけの画像だった…」と気づく失敗パターンもよくある話です。

ウェブサイト用の画像と印刷物用の画像では、全く異なる画質であることを、必ず抑えておきましょう。

下記の画像は解像度が300dpiの場合と72dpiの場合の画質比較です。ウェブサイト上で見ると、あまり差が無いようにみえますが、実際に印刷をしてみると、画質の違いが大きくでますのでご注意ください。

印刷に使用できる写真の解像度

<POINT>
印刷物に使用する画像は、解像度150dpi以上のものを使おう。

2写真の使用サイズによって必要な解像度も異なります

上記のとおり、印刷物に使用する写真の解像度は、最低でも150dpiのものが必要ですが、実は、さらに具体的に説明すると、使用する写真のサイズにより、必要な画質が異なりますので、さらに注意が必要です。

例えば、3cm四方の小さなサイズで使用する場合と、表紙などA4サイズ全面で使用する場合では、必要な画質が大きく異なります。

誌面の中で、小さく使う場合には、それほど大きなサイズの画像は必要ありませんが、表紙などに使用する場合は高解像度の写真を使用しなければなりません。まずは、どれくらいのサイズで使用したいものなのかを確認し、それに見合った解像度の写真を集めるようにしましょう。

下記の写真は同じ写真でも使うサイズによって必要な解像度が異なるという一例です。左のAの場合は、A4サイズのうち、半分以上の範囲で使用しますが、右のBは数センチ四方の写真をたて4枚並べています。必然的に、Aの方が解像度の高い画像が必要になります。

解像度

3写真画像の解像度の確認の仕方

それでは、お手元の写真画像の解像度の調べ方をご説明いたします。

Macの場合

使用したい画像を選択し右クリックします。「情報を見る」を選択し、「詳細情報」のタブを展開します。「大きさ」の所に画像のサイズが記載されています。
写真素材の画質

Windowsの場合

使用したい画像を選択し右クリックします。「プロパティ」をクリックして、「詳細」タブの「大きさ」を表示します。
写真素材の画質

そして、肝心な画像サイズが適切であるかの基準ですが、
縦と横のサイズを足して6000以上あると安心して使用可能です。あいにく、6000に満たない場合、最低でも4000あれば、なんとか使用できますが、それ以下の小さなサイズですと、印刷品質の仕上がりが不安だと覚えておきましょう。(ただし、前述した通り、どのような誌面サイズで使用するかにより必要な解像度が変わります。)

<POINT>
画像の解像度が不安な場合は、それぞれの写真の情報を確認しよう。縦と横を足して4000以上であれば、なんとか使用可能。

写真画像の解像度の確認の仕方

4スマートフォンで撮影した写真の使用

最近では、お持ちのスマートフォンで撮影した写真を印刷物に使用したいというご要望も増えています。
以前は、スマートフォンや携帯電話に搭載されているカメラでは、その解像度が足りず、うまく印刷物に使用できないという問題もありました。しかし、最近ではスマートフォンのカメラの性能も向上し、かなり高画質な写真撮影をすることができるようになっています。

現在のスマートフォンは、ほぼデジタルカメラ並みの画質で撮影が可能ですので、印刷物にも十分使えると考えていただいても大丈夫でしょう。

ただし、スマートフォンなどで撮影するときは、できるだけ採光の良い状態で(明るい場所)撮影するなど、明るさに留意してください。屋外など、明るい場所で撮影した写真画像は、十分印刷物に使えます。

<POINT>
最近のスマートフォンは画質が良いので印刷物にも使用可能な場合が多い

5その他、写真素材を使用する際の注意

上記は、印刷物に使用する写真素材の解像度について一通り解説いたしました。

その他、印刷物に使用する写真素材の注意点についてまとめますのでご参考ください。特に、個人情報などに抵触しないかどうかについても留意して写真を選択するようにしましょう。

こんな点も注意しよう!

  • 掲載してはいけない人の顔が写っていないか(個人情報の保護)
  • 車のナンバープレートなどが写っていないか(個人情報の保護)
  • 看板などの広告類が写っていないか
  • 色味に問題はないか
  • 極端に暗い写真ではないか
  • オフィス内の掲示物などが写り込んでいないか
  • 商品の場合など歪みなどはないか
後藤ようこ

執筆者:後藤ようこ

後藤 ようこ取締役副社長

スキル

  • ランディング(執筆)
  • ディレクション
  • コンサルティング

大学病院で看護師として働いたのち、看護教員の資格を取得し看護教育に携わりました。
現在は株式会社ノーブランドの取締役としてウェブサイトやパンフレット制作のディレクションを担当しています。(ディレクションは20年以上の経験を持ちます。)
また、医療系の出版社で医療記事の連載をした経験があります。医療記事をはじめ、販促物に掲載する原稿作成(ライティング)も担当しています。医療知識を持っているため、医療、介護、福祉関係のお客様が多いです
これまで学んできた、教育学、人間関係論、心理学などの知識を活かし、販売促進に関わるコンサルティングも行っています。

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